214. はっとしてほっ / グラン・アルシュ |
グラン・アルシュは1958年にパリ新都心(ラ・デファンス)エトワールの丘に計画され、フランス革命200周年(1989年)の記念事業の一つとして実現した。二つの凱旋門(とシャンゼリゼ通り)の軸線にあり、ゲート状の外観から『新凱旋門』の通称がある。コンペで選ばれヨハン・オットー・ファン・スプレッケルセン(デンマーク人)が設計し(1987年死去)のちポール・アンドリュー(フランス人)が引継ぎビルは完成した。
一辺約110メートルの巨大なキューブは空洞を宿したことで強烈な存在感を示す。あたかも20世紀経済の戦勝記念のような都市的スケールでパリを見下ろす。
スリリングなシースルーのエレベータで上がると、美術展示スペースと(入れない)会議室がいくつかある。展示品や内部スペースはあまり記憶にないが、足元の賑いから周囲の中高層の近代的なビル群、それらを突っ切って遠くまで力強く伸びる道路、、35階の展望台からの風景はシュールだった。
東京にあるいくつかの新(副)都心を思い浮かべると、グラン・アルシュを中心とした街並は近未来的な美しさを放ち、パリ中心部を目の前に繋がる近さで比べるまでもなくイイね
場所 : フランス、ラ・デファンス
設計 (竣工年) : ヨハン・オットー・ファン・スプレッケルセン、ポール・アンドリュー (1989年)
訪問日 (評価) : 2003年4月18日 (77点)