210. シーマ・マラカヤ寺院 |
小さな湖の中の島に国会議事堂はある。西欧に限らず国会議事堂は(コロンボにあった旧国会議事堂もそうだが)西欧の擬古典様式が多い。バナキュラー(土地性)を重んじるバワが設計した議事堂は緑色の寄棟屋根を戴く仏教寺院を思わせる個性的な外観で水辺にたたずむ。スリランカ新年の休日ゆえ島に渡っての見学はできなかったので次回は中を見てみたい。
バワ設計の寺院は近くにあるコロンボを代表する寺院『ガンガラーマ寺院』とセットで一方の入場料を払えば両方見られる。ガンガラーマ寺院は多くの建物が高密度で建ち並び、金色の仏像は張りぼてっぽくてストイックさの代わりにアジアの活力や大らかさを感じる。
10数メートル四方のお堂とその右側に橋でつながった5メートル四方ほどのお堂、どちらも青い瓦屋根で親子のように並ぶ。(大きいほうは)オーバーハングした木製縦ルーバーのような壁が四周を囲み、その前に金色の仏像が等間隔に座し、内部中央に主のような仏像が透明ケースに囲われる。
外に出るとお堂を囲む敷石は焼けるように暑く、湖面は毒々しく緑。湖の周りを高層ビルがぽつりぽつりと囲む。
場所 : スリランカ、コロンボ
設計 (竣工年) : ジェフリー・バワ (1977年)
訪問日 (評価) : 2017年4月16日 (52点)