153. メレルカの墓とテティ王のピラミッド |
国王ではないメレルカ(宰相、テティ王の娘の夫)の墓は、土色の壁に平らな屋根、低く目立たないマスタバ(ベンチの意)墳。中に入ると1000㎡ほどの内部空間があり30以上の部屋に区切られ、彩色された壁画がきれいに残る。展示用らしき多数のスカイライトで明るい一方、大勢の客を連れたガイドが室を塞ぐのには閉口する。
この前にはテティ王のピラミッドがある。もともと正四角錘ではなく、四角いマスタバ墳とピラミッドの間だったのだろう。基底78メートル高さ52メートルあったピラミッドは年月を経て20メートルほどに崩れ落ち、ただの砂山に見える。
ギザ(メンカウラー王)のピラミッドで見ることができなかった壁画が残る玄室に往時を想像する。イイね
古代エジプトで猫は紀元前2000年頃から飼われ始めた。猫が死ぬと飼い主が自分の眉を剃ったと言われる。バステト神は猫頭。ルクソールのアラバスター屋で50ドルの大金で買ったお土産はほっそりしたエジプトスタイルの猫の小さな石像。猫の地位は高く、古代人はどんな墓を猫のために作ったか気になった。
名称 (様式等) : メレルカの墓とテティ王のピラミッド (古代エジプト建築、古王国第3王朝)
場所 : エジプト、サッカラ
設計 (竣工年) : ? (BC27世紀)
訪問日 (評価) : 2004年12月30日 (70点)