149. ハトシェプスト女王葬祭殿 |
古代エジプト唯一の女王ハトシェプストの葬祭殿といわれるが、葬祭殿って?
①ナイル川を経て運ばれ河岸の神殿でミイラとされ【河岸神殿】
②王が死後来世で再生復活する儀式-ミイラの口に手斧を当てる「開口の儀式」を行い【葬祭殿】
③豪勢な副葬品や壷に入れられた自分の臓器等と共に墓(玄室)に置かれる【王墓】
古王国時代(BC27C-)は上記①-③が1ヶ所にまとまって配置され、ピラミッドに玄室が置かれた。
中王国時代(BC21C-)は文明の過渡期
新王国時代(BC16C-)は①-③が独立して配置され、王墓の集積地帯としては王家の谷が選ばれた。この時代葬祭殿は儀式のためだけでなく、王位継承の正当性や王の功績を称えるレリーフを残す「王の記念碑」的な性格を帯びて重要性が高まった。
繰返される彫りの深いファサード、その真ん中に躊躇無く設けられたスロープ。今にも通じる建築的なデザインがイイね
3階に上がって見返すとステージから客席を見るようで、広がる黄土色の大地では砂が風に舞い上がる。
場所 : エジプト、ルクソール
設計 (竣工年) : センムト (BC15世紀)
訪問日 (評価) : 2004年12月27日 (91点)