260. フランスの賜物 / ルアンパバーンとヴィラ・サンティ |
7世紀から始まるルアンパバーンの歴史は、18世紀初めにルアンパバーン王国首都として栄えるも1893年フランスの植民地『ラオス』となり、ルアンパバーン王国は名ばかりになった。フランスに支配されたルアンパバーンにコロニアル様式の建物が少なからず作られた。
1953年完全独立を果たしたあとも田舎であることが幸いしたのか破壊や目立った開発も行われなかった往時の家々はホテル、レストランにコンバージョンされた。
建物中央に5スパン2階建ての主棟が構え、その1階はロビー。ファンが回る木の天井に使い込まれたタイルの床、ガラスの無い窓が並んだ内外あいまいなゆるりとした感じが心地良い。
合理的とは言えない大らかさ、特にバスルームは洗面台脇にオーダー付の丸柱がどんとあって赤い壁をバックにクラシカルな独立型バスタブがでんと存在感を示す。
ルアンパバーンの真ん中を貫く大通りをいけばそんな建物がごろごろあり、そんな中にルアンパバーン様式の寺院が点在し、早朝には托鉢僧の行列が続く。それに違和感は無く、融合することも無い。
場所 : ラオス、ルアンパバーン
設計 (竣工年) : ルアンパバーン:? (19世紀~)、ヴィラ・サンティ:?(1890年)
訪問日 (評価) : 2017年10月21日(56点)(朝食、税・サ込み≒15,200円)