226. 都市のおもてなし / グラン・プラス |
まずスケールが素晴らしい。110メートル×70メートル四方の石畳、その四周を4~5階建て建物が囲む。移動が苦にならない距離でビルに包まれた親密感は高く、周りを囲む建物の圧迫感は無い。
もう一つの繊細なゴシック調建物は、16世紀の形で再建された『王の家』(設計:ヴィクトル・ジャマール、1895年再建。現在は市立博物館)で、この建物も中央に塔があり、広場のバランスをわきまえてか低い。二つの建物はキング(市庁舎)とクイーンといった風情で饒舌な広場の長辺に対峙して空間をひきしめる。
広場に花びらを敷き詰めたイベント『フラワー・カーペット』は1971年に始まった。当時は一年おきに開催され、15回目の開催になる2006年8月12日~15日(たった4日間!)を狙って大好きな広場を訪れると。
離れて見たいと市庁舎(入場料3ユーロ)バルコニーから見下ろせば、真中の大きなロゼット(円花飾り)を中心に8つのロゼットを対称的に配置した幾何学的な模様がよくわかる。まるで応接間に敷かれたカーペット。グラン・プラスはまさに都市の応接間に見えた。
場所 : ベルギー、ブリュッセル
設計 (竣工年) : ? (15-17世紀)
訪問日 (評価) : 2001年1月14日、2005年8月28日、2006年8月13日、2006年12月24日ほか (92点)